年末年始までに聴いたCD

JAPAN 《 TIN DRUM(ブリキの太鼓)》

「ブリキ」の漢字が変換されない。。。
高三の時に FM で聞いた 《 THE ART OF THE PARTIES 》 が印象的だった。
アルバムを通して聴いたことがなかったが,ジャパンつうより「革命中国」のイメージ。
例えば,《 CANTONESE BOY*1 》では,

Red Army calls you (赤軍がお前を呼んでいる)
Red Army needs you (赤軍がお前を必要としている)

と,歌っている。


私は小学校の頃,右翼にも少し憧れていたが,遅れて文革期の中国に憧れを抱いてたクチだった。
YMO が着ていた赤い人民服を「どこで売ってんだろう。欲しい!」と思っていた(w)・・・って,左右を問わず「全体主義」に憧れていたのかもね。
聴いてて,そんな変だった子供の頃を思い出した。
まぁ,JAPAN が政治的に左だったというわけではなく,欧米人にありがちなアジアに対する勘違い,エキゾチシズムだったのだろう。
にしても,なかなか良いアルバム。

ゲルニカ 《 GUERNICA IN MEMORIA FUTURI ゲルニカ20周年記念完全盤 》

古いもの・あるいは古臭いものは「昭和だ」とか言ってひと括りにするようになったが,「ひと括り」の対象となっているのはおそらく,昭和40〜60年代(端的には「ケータイ・パソコン」以前)あたりではないか。
若い人が揶揄で「うわぁ,昭和くさい」と言うらしい。しかし若い人が揶揄の対象とする「昭和」は,せいぜいそのくらいの年代止まりではと思う。昭和といっても 60 年以上の時間の幅があるわけで。


ゲルニカが参照しているのはそんな「昭和」よりも以前の時代,1920〜30年代ぐらい(※元号でくくるとズレが生じるように思う)だろう。
ロックンロール流入以前の歌謡曲
いや,もっと以前。「流行歌手」にはクラシックくずれの人たちが多く,子供が流行歌を口ずさむと「そんな歌を歌っちゃいけません」とたしなめられるような,そんな時代。


Disc1(改造への躍動)はテクノっぽさが強いが,Disc2(新世紀への運河)・Disc3(電離層からの眼差し)は,戸川純さんのボーカルもすごいが,バックの管弦楽が生き生きと「良く鳴って」いるのに驚く。往年の楽団はきっとこんな音を出していたのではと想像する。
現役で活動していた頃にすでにアナクロな音を出すユニットだったと思う*2が,久しぶりに聴きなおしてみると,これほど古き良きモダニズムを表現できる/できたユニットは,もう現れない*3だろうと切実に感じる。

少女時代 《 GIRL'S GENERATION 》

いい年をして,「少女時代を聴いたぜ!」っつうのもこっぱずかしいが。


菊地成孔さんが『菊地成孔の粋な夜電波』で,嬉しそうに楽曲分析をすることがなかったら,わざわざ CD を買おうとは思わなかった。
『夜電波』の少女時代特集の回の録音は紛失してしまったので,うろ覚えだけど,確かに「サビで盛り上がる」感じの楽曲がない。クールな雰囲気に貫かれている。
多分,このグループにとって「日本デビュー」はあくまで 1ステップでしかないのだろう。


1曲目の《 MR.TAXI 》から,気持ちがわしづかみにされるような感じで,聴いてて気持ちが良い。
だからといってファンになった訳ではないよ,と強調しておくけどもw。でも良いよ。
歌詞の中に混在している日本語,英語,朝鮮語それぞれの語感が生かされている状態で,高速に展開していくのがたまらない。
久々に「おぉ,新しいものを聴いたぞ(w)」と思う。


このところ朝起きて,低く沈んだ感じ(ウツっぽいのとは違う)が続く。気持ちを上げるためによく聴いている。

*1:あ,矢野顕子さんにも 《 在広東少年 》 という曲があるね。シングル 《 春咲小紅 》 の B面。初めて聴いたとき(小学校6年生のとき)に怖かった(!)曲だったが,そのうち B面ばかりかけるようになった。

*2:残念にもリアルタイムでは聞いていない。年代としては少しかぶるのだけど。

*3:戸川純さんの「蘇州夜曲」と,平原綾香さんの「蘇州夜曲」を聴き比べると,全く別の歌に感じるのも同じ理由。戸川さんは戦前の歌手の雰囲気を歌声に出せる稀有な歌い手だと思う。