「野球は分からん」ちゅーのに

キンモクセイの樹。いい感じ。

日本シリーズが始まっているようだ。「ようだ」と書くのは,私がそもそも興味がないからだ。



夜の時間帯によく来られる40代の男性のお客さんがいる。年齢のわりに〈最近のトレンド〉について話したがるかたなので,ときどき面喰ってしまう。その彼が,今日は私の顔を見るやいなや,日本シリーズの話を展開しはじめた。



私はスポーツ,とりわけ野球にはまったく興味がないので,

「ごめんなさい。私,野球は分からないんですよ」

と,やんわり言ったのだが,彼は,ロッテがいかに強いか,だれそれの打線はどうだ,ソフトバンクはなぜリーグ優勝を逃したのか…と,かまわずに話を進めるのだった。いやぁまいった。



まあ,野球は長いこと「国民的スポーツ」の代名詞だったし,私が子どもの頃でも「野球を知らなければ〈男の子〉じゃない」という雰囲気が当然のようにあったから,分からなくもないが,野球ファンには,話し相手が興味をもっているかいなかに関係なしに,一方的に話を続けたり,自分の話に同意を求めたりするようなひとが,まま見受けられるように思う。少なくとも,うちの店に来られる野球ファンのお客さんには,そういうかたが多い。

「ごめんなさい。私,よく分からないんですよ」と,こちらが言うと,一転まなざしが変わり,「ふん,つまらん奴だ」みたいな一瞥を向けて,去っていく。

まぁ,「そんなの,当たり障りなく聞き流せばいいんだよ」と言われれば,それまでなのだが。