選挙への雑感

選挙当日。小倉北区中津口付近

昨日の勤務が終わり,うちへ帰ろうと,店先で雨合羽を羽織ろうとしていると,常連のお客さんが「傘に入りませんか?」と声をかけてこられた。
「すみません。私は自転車なもので。」とやんわりお断りすると,いきなり「明日,選挙に行かれますか?」と訊かれた。ははん,であった。
「明日の選挙は ** 党, ** 党よ!比例区。」
「声をかけていただいて,お気持ちはありがたいんですが,もう入れる人決めてますんで,ごめんなさい!」と,ていねいにお断りした。〈あいまいな微笑〉でその場をやりすごすよりも,できるだけ「ごめんなさい。もう入れる人決めてます」と言ったほうがよい。
この政党を支持するひと個々人の〈声かけ〉の熱心さには敬服するが,私にはそれだけのことだ。小泉政権の一翼を担っているこの政党を私は支持しないし,これからもそうだろう。



投票を午前中に済ませた。



やれ「郵政民営化を問う選挙」だ,「政権選択」が問われる選挙だと言われていたが,私はそのどちらにも鼻白む思いだった。
政策の争いではなくて,バックにつく広告代理店の争いであったかのようなあざとさばかりが鼻についた。〈劇場型政治〉と言われるのは今に始まったことではないが,小泉首相の選挙に向かう手法を〈刺客〉とか〈くの一〉とか言って面白がるような報道にうんざりした*1。本当に争点にすべき問題は,またも隠され,打ち棄てられた。



この選挙は,自民党にとっては〈郵政反対派〉を排除することで,党内に残る〈戦後〉的な政策志向を排除・一掃する,またとない機会となったのではないか。戦後民主主義のなかでまがりなりにも定着してきた,微温的な〈弱者にも配慮を〉といった志向でさえも,自民党にはもはや邪魔でじゃまで,仕方がないんだろう。
これからの小泉政権は〈弱肉強食万歳〉と〈タカ派〉の傾向を,さらに強めていくことだろう。東北アジア諸国との関係は,ますます悪化していくのか。自衛隊イラク派兵はこれからも続くのか。〈オレサマ!俺様!〉の大合唱はますます大きくなっていくのか。



いやいや,こんな他人ごとのような憂慮をぐちっている場合ではないのは分かっている。しかし,私の気力・行動力が以前に比べて落ちていることも確かだ。
ある私の友人は近々 40 歳になるが,10代・20代の人たちとも話していこうとする気力がある。年配の市民運動家にも苦言を呈することも多い。彼のその活力を私も欲しいと思うが,彼は彼であり,私は私だ。活力は自分でどうにかするより他ない。それにはまだ時間が必要なのだろうか。

*1:もう報道機関=企業メディアは要らないぞ!なんて言ってみるか。いやいやいや(後略)。