今月聴いたCD

高田渡 《ファーストアルバム ごあいさつ》 1971年/2000年再発 KICS-8810(キングレコード
30年以上前のアルバムだが、古さを感じなかった。飄々とした歌いっぷりとシンプルかつ味のあるギターが、彼独特の〈間〉というのか、奥行きを感じさせる。生きる営みの諸相を歌う端々に風刺がちらりとのぞく ( 《値上げ》 の歌詞には笑ってしまうと同時に、感服する) 。
《鮪に鰯》 、《結婚》 なども詞に思わずうなってしまう。直球ではないが聴いてて〈あ、そうそう〉と感じ入るような質の風刺というべきか。HIPHOPの時代にはこんな人ってもう出てこないのかもしれないなあとも感じる。
浜崎あゆみ 《 A Song for XX 》 1999年 AVCD-11691(AVEX
言わずと知れたファースト。デビュー盤なのでやはりヴォーカルに固さを感じるがそれはそれ。トラック2は彼女の子供時代が反映されているのだろうか? (そういう反映説ってよくないかな) 歌詞が驚くほどシンプルかつ前向きなのだが、そういうものにありがちな教条的なにおいは感じない。以前は彼女をばかにしてたクチだったが、ゆっくり聴いてみると浜崎さんを侮ってはいかんなという気持ちにさせる。
THE STYLE COUNCIL 《 OUR FAVOURITE SHOP 》 1985年/2000年再発 POCY-3002(ユニバーサル)
高校の頃に友人が「カッコイイから聴いてみな」といって一緒に聴いた記憶はあったのだが、不思議にも〈音〉は記憶に残ってなかった。当時〈おしゃれな音のバンド〉だとかなんとか言われてて、ハウスマヌカン (死語) 御用達だったという話も記憶にあったのだが。なので、スタイル・カウンシル (ちぢめてスタ・カン) はほとんど実質未聴だったといってよい。
これはコーヒーを淹れたくなる音だよなという第一印象。曲によっていろんな要素 (ポップなものからオーケストラが入ったものまで) を取り入れてて楽しめた。それ以上にこの音でなおかつ政治的・社会的な姿勢を強烈に打ち出しているところは、日本のバンドではやはりできない芸当なのかなと思う*1

*1:余談。このアルバムに入ってる 《 SHOUT TO THE TOP 》 と 佐野元春の 《ヤングブラッズ》 (アルバム《カフェ・ボヘミア》所収、1986年)が似てるといわれるが、同じことは 《 INTERNATIONALISTS 》 と 《インディビジュアリスト》 にもいえる。後者に前者の匂いをものすごく感じる。《カフェ・ボヘミア》は,このアルバムへのオマージュなのか?--07.09.07 この注の部分を書き直し。