最近読んだ本

虚妄の成果主義 (高橋伸夫・著) ASIN:4822243729
米国流の〈成果主義〉は、少し下火といえ、このところの流行だが、著者は成果主義の根本的な誤りについて、この本で展開している。
《(馬の鼻先に)ニンジンをぶら下げれば、それが刺激となってよく働くようになる》 という例えは以前からあって、それが資本主義社会の競争のあり方の一つの姿だという了解を、私たちはなんとなくしていて、成果主義もそのバリエーションでとらえているが、そうした〈成果と金銭的報酬とを直結、あるいは連動させる〉やりかたが、生産性の向上や働く者の職務満足とは一致しないどころか、それらを阻害する方向に働くものであることを、学問的な裏づけを交えて説いている。


第3章〈人が働く理由を知っていますか?〉以降の内容は特に面白く読んだ。日本型年功制の復活の主張も合理的で実に説得力がある。学界や企業の〈米国に右にならえ〉式の右往左往の情けなさ・恐ろしさへの指摘なども興味深い。それは、企業に限らず、いろんな領域の活動(いわゆる社会運動系も含めて)でも示唆になりうることだろう。
も参照。私の文章よりもずっとくわしくレビューされてます。