上脇博之さんの講演を聴く―「日本国憲法を考える」

今日は、北九州市立大法学部の教授をなさっている上脇博之(かみわき・ひろし)さんの講演を聴きに行った。上脇さんは北九州市立大で教鞭をとる傍ら、若手の憲法学者として活躍されている方だが、今月限りで北九州を離れるにあたり、「日本国憲法を考える」講演集会が、市民の呼びかけで持たれる運びとなった。講演の詳しい内容は省略する(ごめんよ)が、市民運動に携わる人々を中心に、幅広い層の人々が100名近く参加された。
すでに知られているように、自民党をはじめ、ほとんど全ての政党が実質的に改憲にシフトしている。「論憲」「創憲」(民主党)、「加憲」(公明党)などといろんな造語が飛び交っているが、改憲勢力の真の狙いは「第9条」の最後的な骨抜き-抹殺にある。
上脇さんの話のなかで、ふむと思ったのは、こうした改憲こそが、米国と、日本の財界主導による「押し付け改憲」であり、「人類の平和的生存権」と非武装平和、さらに「社会権基本的人権」の保障を謳った日本国憲法を、「近代憲法」の水準にまで後退させるものであり、「改憲勢力はじつは古い憲法を作ろうとしている」という指摘と、従来からの「護憲」だけでなく、例えば「専守防衛の範囲内なら9条を変えてもいい」というような意見の人々とも議論をし、幅と広がりを持った「改憲反対」の世論をつくる必要がある、との提案だった。
今回は「いつもの顔ぶれ」だけでなく、市民運動と政党・党派の枠を横断するかたちでの参加がめだった。また、講演後の質疑応答も、若い世代と、戦争を経験された世代の方の質問と意見表明が多かったのも特徴的だった。
「若い世代も政治的な関心を持っている。でも、それをぶつける場と機会がない。選挙ぐらいしかないのか。〈政治参加〉といわれてもどうしたらよいのか?」 「戦争を体験した世代の人間は、今こそその体験を若い人たちに語らなければならない。同じような時代がまた繰り返されようとしている」 「いまこそ 〈改憲反対〉 での大同団結をしなければ」...
講演集会の後、その切実さをほんとうに「世論=社会的な力」としてつくらなければいけないとの思いを強くした。